2014年5月アーカイブ

aoi_mari.png蒼井真理

スタメン。再びシステムは4-2-3-1。左SBに下平匠、ボランチは富澤と三門雄大。2列目に藤本淳吾、俊輔、学。1トップ伊藤翔。昨季までのスタイルを踏襲するなら、現状ほぼベストと言える布陣。中町はベンチだけどね。矢島卓郎は残念ながらメンバ外

「再構築」は不可避なのか、それとも昨季の「マイナーチェンジ」で再び頂上を目指せるのか? 今日の結果と内容が、中断期間と夏以降のアプローチを変える。結果が何より重要だが、内容も「どうでもいい」試合ではない。しかし暑い。また双方のコンディション条件も考慮する必要あり

ベンチにはアンドリューと端戸の名前が。藤田と矢島をいれず、やはり「昨季までの4-2-3-1を踏襲」する中での結果と内容に拘るか。タイミング的にも、ごまかしのない確かな結果は必要。正面からぶつかって欲しい。正直スタジアムに来るのが憂鬱だったけど、少し楽しみになってきた

川崎は4-4-2。2トップに小林悠と、今をときめく大久保嘉人。個人的に注目(して観る余裕はないだろうけど)は、左SBの谷口彰悟と、右SHの森谷賢太郎。今の機能性を高めている川崎で、森谷がどんな仕事をしているか生で確認できるのは楽しみ

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前半終了、横浜1-0川崎。シュート7:3(枠内2:2)決定機4:1。CK4:1。序盤から互いに「じっくり下で繋ぐ」展開。それほどゲームの質が高い訳でなく派手さもないが、最近なかった展開で面白い。先制点が特に重要な意味を持つ試合展開、CKから勇蔵がヘッドで貴重なゴール!

今日のマリノスは縦には急がず、全体を押し上げつつ、1トップの伊藤翔が落ちて空けたスペースに2列目侵入、俊輔が頻繁に精度高いサイドチェンジを繰り出し、両SBは意欲的に攻撃参加。今季本来の取り組みに近い「ガチャ展開」狙いでない攻守の姿勢。まずまず機能している

川崎が今季ここまで対戦経験ないほど「じっくり下で繋ぐ」チームだから、サッカーが噛み合っている向きは多分にある。良さを消しにこない相手なら、昨季までのスタイルで全然戦える。まあ今はそういう相手はほぼいないし、川崎はACLの疲労もあってアクション少ないのかもしれないけど

理想はこのまま、丁寧なサッカーを続けて、相手の焦りと間延びを誘い窺いつつ、カウンタでトドメを刺すこと。前半45分は2-0、1-0で勝つべき試合展開 

川崎は後半開始から4-2-3-1。森谷賢太郎がボランチに下がり、中村憲剛がトップ下、大久保嘉人1トップ。マリノスは混乱なく、良い入りができている

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試合終了、横浜3-0川崎。中断前ラスト貴重な完勝! CK2発と、学の突破から抜け目なく伊藤翔。スコアが示すほど圧倒した内容ではなくとも、全員の高い集中維持は間違いなく相手を上回った。圧勝ではないが、チーム全員で掴んだ完勝!

「自陣にブロックを敷いてるだけでは(今の川崎には)やられる」と俊輔は試合前にコメントしたが、今日のマリノスは「高い位置からの積極的な守備」はほぼ自重。じっくり下で繋いでくる川崎に対し、誰もサボらず高い集中力を切らさない堅牢な自陣ブロックで完封した。正に全員の勝利!

手元集計のトータルスタッツはシュート11:5(枠内4:3)決定機7:2。後半はマリノスもシュート4本、90分を通してもセットプレイ以外の枠内シュートは2本のみ。やはり守備の集中力と、セットプレイからの先制点が大きかった

気持ち良く、希望を持って中断を迎えるためにも貴重な勝利である事は疑いないが、何か新しい発見や積み上げがあった試合ではない。「こういう(真正直な)相手なら、こういう戦い方も有効」「セットプレイ、先制点がやっぱり大事」つまり内容的には「昨季後半の再確認」をしただけとも言える

セットプレイが不発だったら、先制点が取れなかったら、相手が堅守速攻やガチャついた展開に持ち込んできたら? 遅攻の中から如何にチャンスを増やすか? 昨季後半からの課題が、何か解消された訳ではない。中断期間に、どんなアプローチを採るか。非常に楽しみだ
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まなきたぁぁぁぁ!おめでとぉぉぉぉぉ!涙出たわ……ただ、こっからだね!

ほんとよかった!

高校2年生、17歳の時に惚れてから8年目。
2014年ブラジルワールドカップの日本代表に齋藤学選手が選ばれたこと、本当に嬉しい。そして、誇らしいです。

あどけなく愛くるしい顔は様々な経験を経て戦うプロの顔になり、線が細くコンタクトに耐えられそうにない身体は見違えるように逞しくなり、スピードに乗った状態ではちゃんと蹴れなかった左足でも筋力が付いて強烈なシュートを決めれるようにまでなった。
成長の跡、だよね。

課題とされていた要素を一つ一つ改善し、その一つ一つの努力が血肉となり、そして評価され、夢舞台のチケットに繋がったと思うと凄く感慨深い。決してここまで平坦な道じゃなかったけれど、その努力が結実したのかな、と。

考えれてみれば、Fマリノスの下部組織、プライマリーからJr.ユース、ユースからトップチームと順調に階段を登り、ユース時代にはU17W杯に出場、高校3年生の時にトップデビュー。超エリートの部類に入るのかもしれない。

ただ、トップ昇格後は苦難の連続。 プロの壁に阻まれ結果を出せず出場機会を失い、半月板損傷という大きな怪我を負い、復帰後も「天才小僧」小野裕二の影となり、プロサッカー選手として瀬戸際に立たされるまで追い込まれた。

追い込まれた中で愛媛FCへのレンタル移籍。そこから彼の人生が変わった。勝敗を背負うことの意義を知り、世界の厳しさを身を持って体験した男から学び、愛媛の人の期待と温かさに触れたことで、本当のプロになったのかもしれない。

そして、なかなか前線にパスが供給されないチームの中で14ゴールという結果を出したことで五輪への道を開き、そこからシンデレラストーリーが始まった。

その過程を見守りつつ、どこか嘘みたいだなぁと感じることもあったり。彼の成長速度についていけなくて、想像を上回る形で活躍していく姿にどこか戸惑っていたのかも。今日のW杯の選出にしても、五輪代表の選出も信じ切れなかった。

ただ、それは彼がいい時も、悪い時も、常に課題意識を持ち、努力を続けてきたから。動き出しに変化を付けてボールを引き出す練習やドリブルから左足シュートの練習、今でも思い出す。
才能という土台に努力を重ね、そこに運を掴む強さがあったからの栄誉、胸張ってブラジルにいってほしい。

もちろん、ここで終わりじゃないのは彼自身がよくわかっているはず。試合に出て、活躍してこそ、更に価値が出る。ロンドンの悔しさをブラジルで!とにもかくにも本当に良かった。
aoi_mari.png蒼井真理

練習試合からのスカイビルでランチしつつのマリノス談義。解散からのドトールで1人まったり。練習試合は数少ないボッチじゃない時間なのでレポートはキックオフ前にブツ切りになるのです。備忘録は夜中か早朝に気が向いたら。でもあまり新しい発見や感動はなかったかな…

1本目はシュート5本で決定機4、2得点。大学生を相手に「効率良く」とは言い難い。もっとチャンス、シュートの回数を増やしたい。どんなテーマで臨んだのか気になる所。ボランチが小椋&三門から、富澤&中町に変わると、当たり前だけど同じシステムでも全く別物のチームになる

選手の特徴や目指す方向性を考えない単純なシステム論は無意味。単に同じシステムにしたからといって、選手が変われば同じスタイルの「再現」は不可能。昨季の1トップはマルキーニョスというスペシャルな個に依存する部分があまりに大きかった。と、いなくなって気付く感じる部分が多い

今季リーグ戦序盤、伊藤翔の1トップには「昨季に近い補完関係」の可能性は感じた。しかしそれで勝点を積み上げるには、2列目と3列目にべらぼーな得点力が要求されるだろう。中町と富澤、小椋や三門にしても現状「流れの中では年イチ」なタイプ。マリノスにスティーヴン・ジェラードはいない訳で

矢島卓郎の特異なパワーや意外性に得点力を求めつつ1トップを任せるなら、それは昨季の4-2-3-1とは全く異なるアプローチになる。端戸や藤田にしても同様。個人的にも「2トップが絶対解」ではないが「誰のため、何のための1トップか」という疑問は、現状のチーム構成を考えるとある

2トップ、G大阪や鳥栖との戦い方にも当然ジレンマはある。2トップと中盤が「能動的な守備、ハイプレス、縦に早い」を体現しつつ、鳥栖戦のように相手FWに分かりやすいターゲットが存在しCBが警戒、駆け引きすると間延びしてバイタルがスカスカ。「勇気もって押し上げれば」って話でもない

夏にターゲット役が務まり且つ後半戦だけで10得点が期待できるFWを獲得したとしても「昨季の再現」は不可能。単純に、藤本淳吾も使い切りたいしドゥトラへの期待値も低下している。昨季は俊輔も「あれほどカチッとハマる事は、めったにない」と評した通り、奇跡的なレベル。再構築は不可避の課題

鳥栖戦は、相手のストロングポイントや「鳥栖の狙い、豊田陽平を相手にはラインを押し上げ切れない中澤と勇蔵」といった要素に、あまりに無頓着にコンセプトを貫こうとした結果と内容であったと思う

G大阪戦で良かった「結果」部分(多くは勢いや勇気といった精神的なもの、と運やターンオーバの流れ)だけを踏襲しようとして、チームとG大阪戦のマイナス部分や対処的な方向に目を瞑ってしまった。あの鳥栖と豊田陽平を相手にもライン押し上げ対応仕切れるなら、中澤はW杯メンバに選ばれるべきだ

現実的には「どんな相手にも自分たちのサッカー、コンセプトを貫く」よりも「対戦相手、状況による使い分け」保有戦力を最大活用し引き出しを増やす事、か。ただ「オプション」を増やすにも「(再構築が必要な)ベース」は必要、特に樋口監督の性格的に。樋口さんはネルシーニョではないから

さて中断期間中に「新たなベース」を築きつつ「引き出し」オプションにも着手できるか? G大阪戦と鳥栖戦ではそのための良い教訓を得られたと思うが、時間は限られている。リーグ優勝を争うために、落とせる勝点も


aoi_mari.png蒼井真理

鳥栖戦スタメン。俊輔、中町、富澤、兵藤の4人が特に怪我でもなく揃ってベンチスタートなど、昨季は考えられなかった。ボランチは3戦続けて小椋と三門。「豊田対策」で富澤をアンカー起用するかな、と思ったが。相手に合わせず今日も「前から、縦へ」か

鳥栖は自陣からのロングフィードを豊田陽平の頭に合わせてくるが、その際の狙い所は「中澤とドゥトラの間」空中戦には利のないドゥトラをカバーするため中澤が外に引っ張りだされ、その落とし・こぼれ球を拾って密度の下がった中央を攻略

だが昨季の対戦、特にアウェイでは鳥栖のロングフィードに対し、富澤が豊田陽平と競り合い、DFライン4人はこぼれ球の回収に専念。この対応策は非常に上手くハマった。さて富澤を先発させない今日の試合、中澤がいかに豊田に競り勝つか、周りの…特に勇蔵が集中を維持しセカンドに対処するか

…つーか、ドゥトラでなく下平匠を先発させとけば、少し中に絞らせて下平が豊田に競っても良かったような。下平のヘディングは巧さはないけど、打点の高さと「競り勝てなくとも競り負けない」程度の強さはある。なんでドゥトラにしたかな。ターンオーバだから、か

俊輔が外れて学が先発。はじまりの終わりか、終わりの始まりか。…んな大袈裟なもんじゃねーか。学については「途中出場でも変化をつける、限られた時間で結果を出す」のもアピールだと思ったんだけどな。そっちの方が現実的じゃない? 俊輔を途中投入するシチュエーションが思い浮かばない

右SBはG大阪戦で傷めたパンゾーがベンチ、奈良輪が先発。少し過剰な「ターンオーバ」感はあるが…。樋口監督の狙いは十分に理解できる。「選手を入れ替えつつ続けて結果をだす」事で、一気に選手層の拡充を図りたい。しかし鳥栖を相手にした両SBの組み合わせ耐久性に、やや不安は感じる

「勇気をもって前から、シンプルに縦へ」勢いをもってやり切れるか。少しでも受けにまわっては、今日の陣容で鳥栖のフィジカルコンタクトを厭わない圧力とハードワークに抗するのは難しいだろう。両SBも、積極的に行ってほしい

特に守備、ボールの奪い方に関しても戦術練習では次官を割いていない。まあ大方、G大阪戦と同様の「神風プレスよりは幾分マシなレベルの、早野スクランブル的ハイプレス」か。勢い、気持ちと球際で負けちゃ絶対ダメ!

樋口監督としても「勝てない苦しい時期があっての2トップ&選手の入れ替え」そこで結果が出て、成功体験あってのターンオーバの目覚め。この挑戦が、吉と出る事を祈ろう!

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前半終了、横浜0-2鳥栖。シュート5:7(枠内1:7)決定機0:6。相手の特徴を考慮しない、G大阪戦の流れを汲んだ勢い重視の布陣とゲームプランが裏目の45分。枠内シュートと決定機数からも0-2は妥当。果敢な挑戦は、鳥栖のストロングポイントを強調してしまった

「前から、縦へ」の意識が強過ぎて、あまりにリスク管理がずさんだった。FWが相手DFを押し下げ深い位置で受けようとする。全体が間延び。この際、両ボランチと両SBの4人が揃って前掛かりになるのは、さすがにマズい。1つのパスミス、こぼれ球が即相手カウンタの決定機に。2バック状態

立ち上がりには「1トップには無かった良い攻撃の形、その芽」がいくつも見られ期待感もあったのだが。攻守に、各選手の特徴と起用意図が上手く表現できていた。それだけに、あまりに不用意な被決定機の数々が惜しまれる

さあ後半は開き直りつつ、最低限のリスク管理を。0-2は決して絶望的なスコアではない。……藤田に代えて俊輔?

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この交代の意味はよく分からないな。試合後の会見待ち

鳥栖は残り25分から4-3-2-1に変えてバイタル圧縮、逃げ切り体勢へ

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試合終了、横浜1-2鳥栖。90分に俊輔による意地の一発はあったが、後半こそ完敗と言える内容。組織の完成度、選手の攻守における連動性に明確な差。勢いだけでは如何ともし難い、大きな差があった

後半も立ち上がりから15分間はペースを握り、決定機も作った。しかし多くはやはり勢い任せ、あるいは学の打開力任せであり「チームとしての狙い、意図の見える」攻めの形はむしろ前半にあった。再構築に取り組まなければならない段階で、あまりに動き過ぎではないか?

動けと言ったり、動き過ぎだと言ったり。全くファンとは節操のない生き物であり監督とは難儀な職業だとつくづく思うよ。…しかしね、こんだけ勢い任せに動いて負けたら、何も積み上がらない。拠り所とすべき軸が見つからない

前週の勝因が、今日の敗因となる。サッカーって難しい
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3節徳島戦以来、8試合振りにリーグ戦で勝利したG大阪戦を振り返る。まずは試合直後にマンオブザマッチに指名したGK榎本哲也――それ以外の選手短評から

小椋祥平。戦前の期待を上回る活躍、存在感。何度となく自分のテリトリに入ってくる敵を潰し、絡め取り、速攻の起点になった。谷口博之は「自分の守備テリトリ」が広い(私は好んで「当たり判定が大きい」と表現する)選手だったが、小椋は動物的に自分の狩場、テリトリを動かし獲物を狙う

準備期間ほぼゼロ。チームが連動性の乏しいハイプレスを敢行した事で、小椋と三門は激しく動き全体の間延びを阻止しつつ、時に大きなエリアをケアし無数の「行く、行かない」「注力する、捨てる」の判断を迫られた。だが秩序乏しい展開だからこそ、小椋は樋口監督3年目で最も高い存在感を示した

昨季の組織的で補完性が高いチームには上手く適応できなかったが、守備の秩序が皆無に等しいG大阪戦で「らしさ」を存分に発揮する。戦前指摘した通り、やはり小椋は「ソロプレイヤ」としての資質が高い。守備のテリトリにせよ狩り方にせよ、個の裁量に任せた方が上手くいくタイプ

小椋の狩猟能力の高さは、彼独特の嗅覚と思い切りの良さに由る部分が極めて大きい。浦和戦もG大阪戦も時折、俯瞰で観戦していても予想できない場所とタイミングで刈り取る事がしばしばある。常人には理解できない彼なりのロジック、直感によるボール奪取。それが小椋の真骨頂

2011年の中盤以降に1ボランチを任され「ステイする、リスク管理する」バランス感覚も大きく向上した。浦和戦やG大阪戦でもケレン味あるインターセプトだけでなく、地味にコースを限定したりスペースを埋める作業でも貢献した。しかし小椋の本質はそこにはない

…改めて個性の強い、特徴を組織に落とし込むのが難しい選手だと感じる。だがこの2戦の小椋が見せた存在感には、樋口監督も魅了された事だろう。もともと監督の小椋に対する評価・信頼は非常に強い。今後どうやって樋口監督が小椋の個性を生かしつつ組織を熟成させるか、興味深い

「90分もたそうとは思ってなかったけど、本当に足がつってしまった。そのくらいキツくても、やんなきゃ勝てない事を再確認できた。内容はあまり良くない。やらかなきゃいけない事は多いけど、それより戦う事とか相手より多く走る事を、まずしっかりやりたかった」小椋祥平

小椋の試合後コメントには胸が熱くなる。スタンドのファンは常に心のどこかで、組織的な機能性や周囲との調和よりも本当の意味で戦える選手「チームのためにピッチで死ねる」選手を求めている。G大阪戦の小椋祥平は、素晴らしかった


哲也、小椋の次は特に栗原勇蔵の名を挙げたい。「キャプテンマークを引き継いだ後が特に良かった」という人もいるが、否! 否! この日の勇蔵は90分通して集中力高く、序盤から相手のクサビに対し距離があっても果敢にアプローチして潰し、奪い切れずとも粘り強く対応。責任感あるプレイを貫いた

後半はエリア内までDFラインが押し込まれ、苦しい水際の攻防も増えたが、勇蔵は中澤&哲也と集中を切らす事なく、シュートコースを限定し続けた。G大阪が複数の決定機を外し続けたのは、彼らのミスだけに因るものではない。特にこの日の勇蔵は、課題であるプレイの連続性が高かった

今季ここまでの勇蔵は、チーム全体が新たな方向性・バランス軸を模索して不安定な中で、かなりアベレージの高いプレイを続けていると私は思う。ACLホームの全北戦は集中力を欠き酷かったけど。前線から中盤の守備が覚束ない中で、現在リーグ最少失点なのは両CBと哲也の貢献が大きい


三門雄大は連動性を欠くプレス戦術の中で、浦和戦に続き小椋と2人で中盤に穴を空けぬよう高い集中力と運動量を発揮。その上で攻守両面で大いなる勇気を持って「縦の意識、挑戦」を示した。G大阪戦の勝因である「勇気と執着」その象徴とも言える存在が、この日の三門だった

開幕前に三門雄大は、「マリノスはカウンタで出て行く動きが、後半になって少なくなるイメージがある。そういう時でも自分は走れることが特徴」と語っていた。最近は「外から見ていてチームに足りない部分を補うため、自分の特徴を出す」と。正に有言実行、チームにダイナミズムを生み出した

加入以来、練習試合などで三門は「心身のスタミナと責任感高く、途切れることない集中&関与意欲」を武器に、特に攻→守の切り替えやポジショニング微調整、予測能力を生かしたこぼれ球の回収率の高さを示した。その特徴は右SBよりも、ボランチでより発揮されていた

先発した浦和戦とG大阪戦で、三門は何度となく相手陣内まで縦に長い距離を詰める守備アプローチと、ボールホルダを追い越す動きを見せた。ポジションを捨てる勇気、だが決して蛮勇ではなく高い集中力に基づく冷静な予測と決断。自らの特徴を全面に出して、チームに足りないダイナミズムを補った
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ガンバ戦。
久々のゴール、そして久々の勝ち点3。長かった…本当に良かった。これをきっかけにもう一度チームが復活できるといいなと思わずにいられない。

勝負の綾は点が取れたこと、そして点を取られなかったこと、になるのかな。当たり前のことだけど。
結果として勝ち点3が得れたけれど、決して相手を上回るような戦いが出来たわけじゃない。決定機自体は相手の方が多く、失点に繋がる可能性のあるミスもあった。それでも踏ん張れたことに意義があった

4-4-2同士の対戦、相手のサイドバックをサイドハーフが見る、というマッチアップで藤春を見きれず与えた決定機、これに関してはスピードのミスマッチ、ポジションブレイクのリスク、チームとしてのカバーが間に合わなかったこともあってかなり危険な状態だった。

しかし、そこでてっちゃんが踏ん張ってくれた。カウンターからの決定機、際どく鋭いシュートを弾き出してチームの危機を救ってくれた。システムを変え、メンバーを変え、それでも失点していたら精神的に落ちてしまうことは容易に想像がつくし、内容を考えれば違う結果になっていてもおかしくなかった。

後半に入っても、ヤットCK→佐藤のヘッド、オ・ジェソク折り返し→大森のダイレクトシュート、と決定機があったけれど、抜群の集中できっちりと読みきり、ゴールに鍵をかけた。勝ち点3に繋がるビッグセーブ4つ、その価値は計り知れない。
本当に素晴らしい仕事。てっちゃんありがとうおめでとう!

我慢して、待って、ついに待望のゴールが生まれた。ガンバとは逆に決定機は点となった2つ以外になかったと思うけれど、それが決まっちゃうんだからサッカーは不思議。ともあれ、本当に良かった。ゴールの後一時的にパフォーマンスが少し上向いた感もあったし…

先制点は、俊様の縦パスをギャップて受けた翔さんがボックス脇で縦に抜けてグラウンダーの折り返し、ニアで藤田が流しこむといった2トップが絡んだ形でシステム変更の「理が出た」ということになるね。

何が良かったかというと、「縦」の意識、、縦パスから縦の突破が繋がったの崩し。打開する意識が薄く、横パス多めの横浜の攻撃は、縦へのエネルギーを自ら削いでしまう感は強かった。その中で縦パスをスイッチに、目の前の相手に対して仕掛けた姿勢のご褒美かも。藤田もよく決めてくれました。

先制点の後、淳吾のキックから勇蔵さんが潰れた後ろのスペースで佑二さんがヘッドで押し込んで追加点。ここまでの苦しみが嘘のような加点、こういうもんなんだろうな。この追加点で凄く楽になったし、余裕が生まれたかな。

で、4-4-2に変え、フレッシュかつエネルギッシュなボランチコンビを継続し、大黒柱を早々にベンチに下げる。樋口監督がこの試合にむけて凄く勇気の必要な決断をして、今このチームに必要なことを明確に示したことは凄く意義があるんじゃないかなと。

例えば、三門。パスコースを作るためのランニング、積極的なミドル、カウンターへの参加、前を狙うアプローチ…各所のカバーと全方位で存在感を見せ、停滞していたチームの起爆剤となってくれた訳だけど、彼が既存のレギュラーを押しのけて起用された事の意義はこういうプレーがほしいという意図の表れ

運動量という単純な要素はもちろん、一つのプレーで止まらない連続的な動き、周囲のために動くという姿勢はチームを凄く助けてくれた。足を止めずにチームの為に必要なプレーをする三門への評価はひとつの指針だと思う。

また、小椋さんにしても、縦への推進力を出すボールハントや決断力ある縦パスを評価してるからこそ三門同様にスタメンで起用された。そこにも意義、意図が見える。

エネルギーが足りないチームを助ける運動量、縦への推進力というメッセージが詰まっていると思うし、2トップへの変更にしても、現状はボールを保持するのではなく、前にボールを運び、ゴールへの圧力を出すことにプライオリティを持っていく、ということ。二元論ではなく、今必要なことという意味で。

今はコンディションの部分でもメンタル的な部分でもエネルギー不足は否めない。自信が高まればもっともっとポジティブなプレーも増えると思うのだけどミスが多いことを見ても…その中でチームにエネルギーをもたらすことを求められてる、そこで競争が起こってくれたらいいな、と思ってます。

にしても、試合中の感覚とテレビで録画確認してる感覚に差がありすぎた…試合の結果を知っている云々もあると思うのだけど、試合中は最後のホイッスル鳴るまで怖くて仕方なかった。でも録画で見たら終盤の試合運び自体に不安はなかった。それだけ僕自身不安や恐怖感を抱きすぎてたのかも…

でも、ようやく一つ壁を超えれた、後は止めていた歩みを続けるだけ。1つずつ、目の前の試合、相手に集中して、ね。勝ち続けなきゃ、これまで勝てなかった分。苦しいことに変わりはないけど、うん。よかったよかった。
aoi_mari.png蒼井真理

2トップはそろそろスタートから試すかなと思ってたけど、その際にボランチから富澤を外したのは少し意外。遅攻時は4-1-3-2にすると思ってたから。…4-4フラット気味なベタ引きでないブロックからの速攻? 本来コンセプト通りの「前から」な守備は、この陣容だとイメージ難しい

4-4フラット気味、コンパクトな自陣ブロックは「マリノスのDNA」に刷り込まれた堅守速攻を最もシンプルかつ効果的に示すスタイル。2011年序盤だけではない。樋口監督1年目のアウェイ鹿島、木村浩吉監督時代ホーム鹿島戦、アウェイG大阪戦。毎回、準備期間ゼロで抜群の機能性を見せた

…というかぶっつけ本番で、2トップ+俊輔&藤本淳吾の2列目。しかも富澤抜きで「前から」行ったらスカされまくって自滅の可能性が高いような。困った時のマリノスは4-4ブロックだよ! 前から追っかけるなら、まあそれはそれで面白いけど…

甲府相手に4-4ブロックで待ち構えても仕方ないけど、G大阪なら必ずブロックの中に入ってくるだろう。刈り取れ、小椋! 実は小椋の狩猟能力は、追い回す守備より「待ち構える」ブロック守備でこそ生きると最近気づいた

待ち構える4-4ブロックにパスを入れてくるG大阪。激しく刈り取る小椋と三門。カウンタでついに本来の持ち味を発揮する伊藤翔と藤田の2トップ。万が一そこで取り切れずとも、ベンチに控える齋藤学。おお、なんだか今日は凄く勝てそうな気がしてきた!

゙実は小椋の狩猟能力は、追い回す守備より「待ち構える」ブロック守備でこそ生きる゛に追記。私も長らく「小椋は前線からのプレス戦術にハマる」と思っていた。たぶん樋口監督も、同じように考え就任1年目から、守備コンセプトの中心として期待していた。たぶんそれは、少し間違いだった

小椋がボランチとして、その狩猟能力(ボール奪取力)を発揮したのは2011年序盤、4-4ブロックで谷口博之とボランチを組んだ時。あの時の2人は素晴らしかった。谷口の「当たり判定の大きさ」と、小椋の「鋭い予測と思い切り良い刈り取り」。細かい約束事は不要だった

小椋の最大の武器は「鋭い読みから、ここしかないタイミングでボールホルダに噛み付くインターセプト」瞬発力やフィジカルコンタクトに特別優れる訳ではない。居合いのような、一瞬の切れ味。予測力と思い切りの良さ

小椋の狩猟センスは動物的とも言える。狩りをする獣は、獲物を追い掛け回すか? 否、自らのテリトリに「ここまでなら大丈夫」と安全を装い巧妙に誘い込み、その一瞬の隙を見て襲いかかる。特に小椋のそれは個人のテリトリを活用したソロプレイ。故に、担当ゾーンで待ち構える守備でこそ生きる

さて想像通り「4-4ブロック形成で待ち構える」をベース戦術とするか? あくまでコンセプトに拘るならば「失った瞬間、全員が奪い返す意志を示し前に出る。そこで去なされたら、即座にブロック形成」これが樋口監督1年目序盤に確立した約束事。最低「追う振りだけでも見せて遅らせる」か

あとはキックオフ直後のみ奇襲的に、あるいはタイミングを共有して「ここは前から!」でゾーンを押し上げ圧力高めてハイプレス&ショートカウンタ狙いの時間帯を作るか否か。なんにせよ大事なのは意識共有、足並みを揃えること。縦にコンパクトに、横はズレたら即スライドして埋める

4-4ブロック堅守速攻で、一番キツいポジションは間違いなく両SH。俊輔と藤本淳吾。守備担当ゾーンは明確にあり、奪ったら2トップをサポートし少しでも攻撃に厚みを出すため縦に長い距離を走らなければならない。堅牢さなら兵藤だろうが、2012アウェイ鹿島戦は、俊輔も本当によく走った

4-4フラットな自陣ブロックは決してベタ引きと同義ではない。ゾーンをコンパクトに保ちつつラインの上げ下げで、より高い位置でのボール奪取も狙える。相手がハーフウェイを越え下で繋いでくれば、ショートカウンタを狙える。ボール保持放棄されたり蹴られたら、ちょっと考えないといけなくなる

…と試合前に考察しても、蓋を開けたら連動性の欠片もない神風プレスだったりするのも、よくある話だけどw …いや、いくらなんでもそれは無いと思うんですが

つー訳で、今日の注目&期待選手は小椋と三門のボランチコンビ。そして伊藤翔と藤田の2トップ。4人の特徴、強みがどれだけ展開に反映されるか? 鍵は「ショートカウンタを、どれだけ発動できるか」




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