2012年12月アーカイブ

何も出来なかった、させてもらえなかった。それが歯痒くて仕方ない。ただこれもサッカー。勝つ方法、勝つためのアプローチは1つじゃない。それをネルシーニョに示され、打ち破れなかったということは受け止めなきゃいけない。偽らざる横浜の現在地を示していると思うので。

脆さを炙り出されて、クオリティを発揮出来ずに、相手が狙いとする土俵で勝負せざるを得なかった。カードトラブル、ナイーブなレフェリングもあって、その土俵で後手に回った。その時点で相手に主導権が言ってしまうのは自明の理。ここにこの日の勝負の綾があったかな。

柏の採った策は、

1.徹底したロングボールによる中盤省略(横浜の高い位置からのプレッシングを回避してショートカウンターのリスクを軽減)、
2.横浜最終ラインへのマンマーク的アプローチ(攻撃構築段階での攻撃制御、ポゼッションの破壊)、
3.セカンドボールの回収(ロングボールを蹴る、蹴らせる、その後のボールの回収による攻撃頻度向上)

ネルシーニョの思考をトレース出来るほど、彼のことを知っているわけではないけれど、横浜に対してリスペクトと評価をしていてくれたのかな、とは思う。だからこそ、横浜のサッカーを「壊し」に来た。これ自体は「評価」として受け取りたい。
今季最後の試合を振り返る。色々と現在のチームの問題・課題が浮き彫りになり発見というか再確認できた試合だった。全部の項目を論うと匿名掲示板なんかにありがちな脊髄反射的批判・悲観論になるので1点だけ

今日の柏戦、30節名古屋戦の後半、天皇杯名古屋戦の前半。相手が想定外の動きをした時に「見」に回って慎重に様子見になると今のチームの良さが全く出なくなる。そこで樋口監督の修正能力とか、ピッチ内で意思統一して全員同じ方向を向かせるリーダの不在が問題になるわけだが

ハマると強いが、ハマらないと脆い。まあこれはどんなチームでも一緒だけど、ゲームの中で修正適応に時間がかかるのは今のマリノスのウィークポイント。その辺を見越して、ピクシーやネルシーニョは自分たちの型を崩し想定外のことをやってきた節はある
エルゴラの藤井記者のコラムを読んだ。webマガジンで一緒に書かせてもらっているし、サッカーは観戦者それぞれに色々な解釈、批評があって良いしだからこそ面白いと思うのだが、いささかミスリードが過ぎないだろうか?

「選手個々の力の総和は昨季よりも確実に上なのだ。(中略)木村和司体制のままでもある程度の成績は出たはずだ」という一文、選手の最終節後「もったいない」というコメントを樋口監督の責任とするような締め方もどうだろう。選手がそのような意図で「もったいない」と言ったと、私は思わない

「マルキ、富澤、中町、ドゥトラ、齋藤と先発の半数が入れ替わっており」と言うが、そのメンバがピッチに揃う終盤のベスト布陣には小野裕二も小椋も谷口も不在だ。また昨季の中盤まで途中出場で大きな貢献をした金根煥がいなくなったことも、試合終盤に勝ちきるためのカードという意味で厳しかった

マルキーニョスは確かに別格の存在だったが、リーグ戦先発は20試合で10得点、終盤までなかなかパフォーマンスが上がり切らなかった。昨季リーグ戦10得点の大黒がゴールに嫌われ続け、昨季7得点の千真が移籍したことを合わせ見れば「数字的には」大きなプラスとは言い切れない

富澤やシーズン終盤の中町が、小椋や谷口に代わりボランチで輝きを見せたのも、コンセプトへの適合度が高かったからであり、「誰がピッチにいたか」と同等以上に、「チームとして何をしようとしたか」が大事だったのではないか

2008年から1000GOALのDVD見てた。08年日産での神戸戦から始まった救世主となるストーリーは凄くセンセーショナル。敗色濃厚のチームを一本のFKで救い、磐田戦でオーシのゴールを、国立で佑二のゴールをアシスト、そして日産での大分戦で描いた美しい放物線。彼の足で勝ち点を稼いだ

苦しいチーム状態の中で溜めを作り、高い位置でアクセントを付け、ゴールに絡む。その最たる例が日立台での柏戦。テクニカルなボールコントロールからの素早い振りのフィニッシュで先制点を導き出し、兵藤との絡みでエンドラインまで抜け出しチップキックでファーまで飛ばしたクロス…眩いばかり輝いた

狩野健太のこの1シーズン、あの騒動からのハーフシーズンが無駄な時間だったとも思わない。プロのキャリアが続く限り、あるいはサッカー人としての人生、もっと言えば生きている限り無駄なものなんてひとつもない。過去をどう生かすか次につなげるか、どう生きていくかはいつだって「これから」次第だ

マリノスで過ごした7.9シーズンで輝きを放ったのは2008年後半、怪我から復帰したハーフシーズンだけだった。でもまだ終わってない。あと最低2週間と1試合、勝ち進めば元日までマリノスでのシーズンは続く

今日の練習試合、1点リードを許した終了間際に森谷が得たFKを譲らず蹴ったことも、最後にチャンスを得るための強い意志の表れだと思いたい。もう26歳なのか、まだ26歳なのか。それを決めるのも、これからの本人の取り組み次第だ




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